ダグラス・サークのアイロニー
1950年代ハリウッドで続々とメロドラマ映画を撮っていた監督ダグラス・サークの真価が広く理解されるようになったのは1970年代になってからだ。1971年に、サークについて書かれた初めての本となるジョン・ハリディによるサークへのインタヴュー集が出た。発表時には差し障りがあって公表されなかった部分を増補した改訂新版が1997年に出たが、ようやく今年になってその邦訳が出版された。題して『サーク・オン・サーク』。サーク自らを語る、といったぐらいの意味か。
ダグラス・サークは1897年、ドイツ・ハンブルグ生まれ。若くして舞台演出家となり、その後1936年映画監督となり、38年ドイツを出国、スイスを経て米国に亡命、1940年代からとりわけ50年代にかけてハリウッドで活躍した。ドイツ時代は、本名デトレフ・ジールクDetlef Sierckを名乗ったが、亡命後は、ダグラス・サークDouglas Sirkと名を変えた。文字通り、ドイツ時代と米国時代、戦前と戦後に引き裂かれた人生だった。1987年、スイスで逝去。今でこそ最も偉大な映画監督の一人として映画史に記録されるようになったが、その生涯も作品も長く伝説に包まれていて、たとえば、その生年や出生地さえも誤って伝えられていた。ちなみに、今でもネットの日本語サイトでサークを検索すれば、その間違った情報が上位に並んでいる。
この『サーク・オン・サーク』は、サークについて知るための、さらには、20世紀の映画について知るための、格好の本だ。僕はあまりのおもしろさに読み出したやめられなくなり、休日一日を費やして一気に読んだ。サーク自身が語る自作映画の解説は、単なる楽屋話ではない。映画製作の実地が興味深いのはもちろんだが、文学・:演劇に通暁したその深い教養と絡み合った人間と社会の観察からは教わることが多い。とりわけ、僕は、ドイツ時代の文化の状況、ブレヒトへの評価、亡命者としての苛酷な運命、米国社会の明と暗、そういった話が強く印象に残った。
唐突だが、サークは、遅れて来た、と僕は思う。
1920年代ドイツ映画の黄金時代を築いたムルナウは、1888年、ラングは1890年生まれ。1897年生れのサークとラングは7歳しか違わないが、彼はラングを父親の世代のようだと語っている。ムルナウもラングもナチス・ドイツを嫌って出国、すでに偉大な監督としてハリウッドに迎えられたが、サークはナチスの時代にまだドイツでキャリアを磨かねばならなかったし、ハリウッドに渡ってからもすぐには仕事はなく、農場経営で生活を支えた。通俗的な映画を撮る二流監督という評価から脱することができたのは、70歳を越えてからだ。もう10年早く生まれていたら、20年代ドイツ黄金時代の3巨匠の一人と呼ばれていただろう。
さて、実は、サークの作品を見るのは、今でも容易でない。40本以上の映画が残されているのに、僕は見たのはわずかに3本、まったく自慢にならないが、だからといって、これ以上見るための方策とて今のところない。
デトレフ・ジールク作品として見たのは、『世界の崖てに』(1937年)と『南の誘惑』(1937年)。これはどちらも、新宿「TUTAYA」でヴィデオを借りて見た。去年の年末に入荷しているのを発見したときには、うれしくて小躍りした。
ダグラス・サーク作品は、現在、DVDがたった1本だけ発売されている(それって幸運というべき、不幸というべき?)。『風と共に散る』[ユニバーサル](1956年)。なんとそれが980円の超お買い得!まさに不幸中の幸い。おすすめですぞ、これは。(この記事を書いてしばらく後に品切れ状態になり、そのまま入手不可になっていたが、2008年7月に再びユニバーサルから1500円で出るはず。)
3本とも、見始めたらやめられない。おもしろい。それでいて、見終わったあとにも、その映像が焼きついて、忘れられなくなる。ただし、3本のうち2本の話の大筋はだいたい同じ。好きになった男は、結局大したヤツじゃなくて、2番目に好きだった男が結局一番いいとわかって結婚して幸せに暮らす、という話。でも、それって、ほんとに幸せか?じゃ、それって不幸なの?そこが、サークのアイロニーなんだろうな。
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ジョン・ハリディ著、明石政紀訳 『サーク・オン・サーク』(INFASパブリケーション 2006年刊)
ついでに。映像学の権威トマス・エルセサーが書いた『風と共に散る』を中心にしたサーク=メロドラマ論「響きと怒りの物語」が『「新」映画理論集成①』(フィルム・アート社 1998年刊)に収録されています。これは映画を見たあとで読むと、教えられるところ大。
[追記 2007年11月23日]
1. この記事を書いて1年半ほど過ぎた07年10月に、キングレコードから「ダグラス・サーク コレクション DVD-BOX 1」なるものが出た(らしい)。それには「僕の彼女はどこ?」(1952年)、 「心のともしび」(54年)、 「天の許し給うものすべて」(55年)の3本が入っていて、さらに 続いて12月には「自由の旗風」(55年)、 「翼に賭ける命」(57年)、「愛する時と死する時」(58年)、「悲しみは空の彼方に」(59年)の4本がセットになった「2」が出るという。一挙に7本も見れるようになったのはご同慶の至りだが、合わせて4万円ほどもするとあっては高値の花、僕のような者には手が出ない。そのうえ、こういうBOX物はレンタルに出ないから、相変わらずサーク遠し、の状況は変わらないか。
2. 上の記事に、ネットには「その間違った情報が上位に並んでいる。」と書いたが、それらの記事の多くは今では駆逐されたようだ。
3.僕はその後、サークの「自由の旗風」をアテネ・フランセで見た。日本語字幕なし、だったので理解はイマイチ。19世紀アイルランド独立のために立ち上がった男たちの闘いを描く、サーク異色作。サークから活劇とユーモアを抜いてシリアス仕立てに変え、1920年代に時代を移せば、ケン・ローチ「麦の穂をゆらす風」になるかな。でも、それって全然別物ってことなんじゃない?まあ、そうとも言えるな。
[さらに追記 2007年12月29日]
なんとなんと、キングから出たその7枚のDVDは、来年1月9日からレンタル開始だそうだ。BOX物はレンタルに出ないという予想は幸運なことに大ハズレ、来年は、ダグラス・サークを楽しめる、それだけでもいい年の予感が。
[またまた追記 2008年4月12日]
上に書いた情報は不正確だった。待てど暮らせど出ないなあと思っていたら、そのレンタルDVDというのは、普通のレンタル店には出なくて、毎月会費を払って郵送で借りるレンタルシステム(いくつもある)だけで、レンタルできるようなのだ。な~んだ、それは。まったく期待はずれ。今年がいい年になりそうだなんて、思ってもないことを書いて損した。
[これが最後の追記(のはず) 2008年7月16日]
7月21日~8月1日まで、渋谷東急で”ダグラス・サーク&デトルフ・ジールク映画祭”が開かれます、僕は今知って驚天動地。(おおげさか。)ほんとのタイトルは「第30回 ぴあフィルムフェスティバル」だが、サークの作品数が他を圧倒して多いのだから、そうわかるように書いといてほしい、あやうく見逃すところだった。
上映作品数は11本。今までの欲求不満一挙に解消。DVDがどうたらこうたら、なんというケチな話じゃない。映画はフィルムで見てこそ伝わるものがある。日曜・祝日がんばれば10作品見ることが可能。あとは体力、知力、資金力、、、うん、ないものばかりだな。
[さらにまたまた追記 2009年12月12日]
こんな昔に書いた記事なのに、どういうわけかいまだに検索で読んでくださる方がおられるので、朗報をひとつ。
英国アマゾンでは、もうずっと前(僕の知る限り1年半以上前)から、サークの7作品DVDセットを、なんと15ポンド前後(11ポンドから18ポンドあたりをたえず変動)で売っている。表向きの定価よりさらに消費税(VAT)分15%引き。リーマンショック以降のポンド安、もうずっと1ポンド140円台から150円台。送料が3ポンド半。1週間くらいできます。僕は全部込みで2000円ちょっとで買った。そりゃ、日本語字幕はありません(英語字幕はついてます)。それからPALなので、対応していない再生機では写りません。(国内メーカー製再生機では写らないです。パソコンは大丈夫なはず。)お買いになるならご注意を。それにしてもだ、値段は国内版のおよそ20分の1、この差はなんだ?
[もう何回目かわからなくなった追記 2010年7月2日]
NHK/BS2が6月28日~7月2日までの5日間、ダグラス・サークの5作品を連続放映。僕もしっかり録画しました。放映作品は
悲しみは空の彼方に。天の許し給うものすべて(放映題名は、天はすべて許し給う)。心のともしび。翼に賭ける命。愛する時と死する時。
(NHK/BS2は2011年2月13日~18日にも、再放送。)
僕は、前回の追記を書いて以降、Summer Storm(1944), A Scandal in Paris(1945)の2作品をともに英国アマゾンで買って見た。「夏の嵐」は、チェーホフの同名長編(恥ずかしながら僕はチェーホフに長編小説が1作あることを知らなかった)の映画化。映画があんまりおもしろかったので、ついでに原作も読んで(これまた傑作)、脚色とはこういうものかと感心した。
There's Always Tomorrow(「いつも明日がある」1955年)も今年の2月に英国でリリースされた。フランス版はもっと以前からあったが、何度も書くように英国版はなにせ安い!
主演はバーバラ・スタンウィックとフレッド・マクマレー、そう、あのワイラー「深夜の告白」の二人が、犯罪から足を洗って、旧交を温めているといったところだ。僕はこれをサーク代表作の一つにあげるのに躊躇しない。
ついでに、サーク作品へのスタンウィック出演作はもう一つあって、All I Desire(1953). 捨てたも同然の家に、ある日突然帰ってきた妻(母)・スタンウィックの奔放な行動が見物。僕らが期待するとおりのスタンウィックの魅力満載。
[追記 2011年6月26日]
2011年6月、『メロドラマの巨匠 ダグラス・サーク傑作選』と題する3本組のDVD-BOXが「ブロードウェイ」という会社から出た。収録作品は「南の誘惑」「僕の彼女はどこ?」「わたしの願い」。
「南の誘惑」(1937)はサークがまだ、デトルフ・ジールクだったドイツ時代の名作。本記事の中でも触れたが、僕が最初に見たジールク=サーク作品の一つ。「僕の彼女はどこ?」(1952)は、なんとジェームズ・ディーンが出演している、ミュージカル映画。これは、すでにキングから出たBOXセットにも収録されていた。「わたしの願い」(1953)は、この直前の追記で触れた All I Desire のこと。
3本バラ売りもしている。懐具合の許すところ、どうしても一本、というなら僕は「南の誘惑」を挙げる。映画好きで、この映画に興奮しないなんていう人がいるとは思えない。映像も物語も音楽も、すべてが忘れ難い。
ダグラス・サークは1897年、ドイツ・ハンブルグ生まれ。若くして舞台演出家となり、その後1936年映画監督となり、38年ドイツを出国、スイスを経て米国に亡命、1940年代からとりわけ50年代にかけてハリウッドで活躍した。ドイツ時代は、本名デトレフ・ジールクDetlef Sierckを名乗ったが、亡命後は、ダグラス・サークDouglas Sirkと名を変えた。文字通り、ドイツ時代と米国時代、戦前と戦後に引き裂かれた人生だった。1987年、スイスで逝去。今でこそ最も偉大な映画監督の一人として映画史に記録されるようになったが、その生涯も作品も長く伝説に包まれていて、たとえば、その生年や出生地さえも誤って伝えられていた。ちなみに、今でもネットの日本語サイトでサークを検索すれば、その間違った情報が上位に並んでいる。
この『サーク・オン・サーク』は、サークについて知るための、さらには、20世紀の映画について知るための、格好の本だ。僕はあまりのおもしろさに読み出したやめられなくなり、休日一日を費やして一気に読んだ。サーク自身が語る自作映画の解説は、単なる楽屋話ではない。映画製作の実地が興味深いのはもちろんだが、文学・:演劇に通暁したその深い教養と絡み合った人間と社会の観察からは教わることが多い。とりわけ、僕は、ドイツ時代の文化の状況、ブレヒトへの評価、亡命者としての苛酷な運命、米国社会の明と暗、そういった話が強く印象に残った。
唐突だが、サークは、遅れて来た、と僕は思う。
1920年代ドイツ映画の黄金時代を築いたムルナウは、1888年、ラングは1890年生まれ。1897年生れのサークとラングは7歳しか違わないが、彼はラングを父親の世代のようだと語っている。ムルナウもラングもナチス・ドイツを嫌って出国、すでに偉大な監督としてハリウッドに迎えられたが、サークはナチスの時代にまだドイツでキャリアを磨かねばならなかったし、ハリウッドに渡ってからもすぐには仕事はなく、農場経営で生活を支えた。通俗的な映画を撮る二流監督という評価から脱することができたのは、70歳を越えてからだ。もう10年早く生まれていたら、20年代ドイツ黄金時代の3巨匠の一人と呼ばれていただろう。
さて、実は、サークの作品を見るのは、今でも容易でない。40本以上の映画が残されているのに、僕は見たのはわずかに3本、まったく自慢にならないが、だからといって、これ以上見るための方策とて今のところない。
デトレフ・ジールク作品として見たのは、『世界の崖てに』(1937年)と『南の誘惑』(1937年)。これはどちらも、新宿「TUTAYA」でヴィデオを借りて見た。去年の年末に入荷しているのを発見したときには、うれしくて小躍りした。
ダグラス・サーク作品は、現在、DVDがたった1本だけ発売されている(それって幸運というべき、不幸というべき?)。『風と共に散る』[ユニバーサル](1956年)。なんとそれが980円の超お買い得!まさに不幸中の幸い。おすすめですぞ、これは。(この記事を書いてしばらく後に品切れ状態になり、そのまま入手不可になっていたが、2008年7月に再びユニバーサルから1500円で出るはず。)
3本とも、見始めたらやめられない。おもしろい。それでいて、見終わったあとにも、その映像が焼きついて、忘れられなくなる。ただし、3本のうち2本の話の大筋はだいたい同じ。好きになった男は、結局大したヤツじゃなくて、2番目に好きだった男が結局一番いいとわかって結婚して幸せに暮らす、という話。でも、それって、ほんとに幸せか?じゃ、それって不幸なの?そこが、サークのアイロニーなんだろうな。
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ジョン・ハリディ著、明石政紀訳 『サーク・オン・サーク』(INFASパブリケーション 2006年刊)
ついでに。映像学の権威トマス・エルセサーが書いた『風と共に散る』を中心にしたサーク=メロドラマ論「響きと怒りの物語」が『「新」映画理論集成①』(フィルム・アート社 1998年刊)に収録されています。これは映画を見たあとで読むと、教えられるところ大。
[追記 2007年11月23日]
1. この記事を書いて1年半ほど過ぎた07年10月に、キングレコードから「ダグラス・サーク コレクション DVD-BOX 1」なるものが出た(らしい)。それには「僕の彼女はどこ?」(1952年)、 「心のともしび」(54年)、 「天の許し給うものすべて」(55年)の3本が入っていて、さらに 続いて12月には「自由の旗風」(55年)、 「翼に賭ける命」(57年)、「愛する時と死する時」(58年)、「悲しみは空の彼方に」(59年)の4本がセットになった「2」が出るという。一挙に7本も見れるようになったのはご同慶の至りだが、合わせて4万円ほどもするとあっては高値の花、僕のような者には手が出ない。そのうえ、こういうBOX物はレンタルに出ないから、相変わらずサーク遠し、の状況は変わらないか。
2. 上の記事に、ネットには「その間違った情報が上位に並んでいる。」と書いたが、それらの記事の多くは今では駆逐されたようだ。
3.僕はその後、サークの「自由の旗風」をアテネ・フランセで見た。日本語字幕なし、だったので理解はイマイチ。19世紀アイルランド独立のために立ち上がった男たちの闘いを描く、サーク異色作。サークから活劇とユーモアを抜いてシリアス仕立てに変え、1920年代に時代を移せば、ケン・ローチ「麦の穂をゆらす風」になるかな。でも、それって全然別物ってことなんじゃない?まあ、そうとも言えるな。
[さらに追記 2007年12月29日]
なんとなんと、キングから出たその7枚のDVDは、来年1月9日からレンタル開始だそうだ。BOX物はレンタルに出ないという予想は幸運なことに大ハズレ、来年は、ダグラス・サークを楽しめる、それだけでもいい年の予感が。
[またまた追記 2008年4月12日]
上に書いた情報は不正確だった。待てど暮らせど出ないなあと思っていたら、そのレンタルDVDというのは、普通のレンタル店には出なくて、毎月会費を払って郵送で借りるレンタルシステム(いくつもある)だけで、レンタルできるようなのだ。な~んだ、それは。まったく期待はずれ。今年がいい年になりそうだなんて、思ってもないことを書いて損した。
[これが最後の追記(のはず) 2008年7月16日]
7月21日~8月1日まで、渋谷東急で”ダグラス・サーク&デトルフ・ジールク映画祭”が開かれます、僕は今知って驚天動地。(おおげさか。)ほんとのタイトルは「第30回 ぴあフィルムフェスティバル」だが、サークの作品数が他を圧倒して多いのだから、そうわかるように書いといてほしい、あやうく見逃すところだった。
上映作品数は11本。今までの欲求不満一挙に解消。DVDがどうたらこうたら、なんというケチな話じゃない。映画はフィルムで見てこそ伝わるものがある。日曜・祝日がんばれば10作品見ることが可能。あとは体力、知力、資金力、、、うん、ないものばかりだな。
[さらにまたまた追記 2009年12月12日]
こんな昔に書いた記事なのに、どういうわけかいまだに検索で読んでくださる方がおられるので、朗報をひとつ。
英国アマゾンでは、もうずっと前(僕の知る限り1年半以上前)から、サークの7作品DVDセットを、なんと15ポンド前後(11ポンドから18ポンドあたりをたえず変動)で売っている。表向きの定価よりさらに消費税(VAT)分15%引き。リーマンショック以降のポンド安、もうずっと1ポンド140円台から150円台。送料が3ポンド半。1週間くらいできます。僕は全部込みで2000円ちょっとで買った。そりゃ、日本語字幕はありません(英語字幕はついてます)。それからPALなので、対応していない再生機では写りません。(国内メーカー製再生機では写らないです。パソコンは大丈夫なはず。)お買いになるならご注意を。それにしてもだ、値段は国内版のおよそ20分の1、この差はなんだ?
[もう何回目かわからなくなった追記 2010年7月2日]
NHK/BS2が6月28日~7月2日までの5日間、ダグラス・サークの5作品を連続放映。僕もしっかり録画しました。放映作品は
悲しみは空の彼方に。天の許し給うものすべて(放映題名は、天はすべて許し給う)。心のともしび。翼に賭ける命。愛する時と死する時。
(NHK/BS2は2011年2月13日~18日にも、再放送。)
僕は、前回の追記を書いて以降、Summer Storm(1944), A Scandal in Paris(1945)の2作品をともに英国アマゾンで買って見た。「夏の嵐」は、チェーホフの同名長編(恥ずかしながら僕はチェーホフに長編小説が1作あることを知らなかった)の映画化。映画があんまりおもしろかったので、ついでに原作も読んで(これまた傑作)、脚色とはこういうものかと感心した。
There's Always Tomorrow(「いつも明日がある」1955年)も今年の2月に英国でリリースされた。フランス版はもっと以前からあったが、何度も書くように英国版はなにせ安い!
主演はバーバラ・スタンウィックとフレッド・マクマレー、そう、あのワイラー「深夜の告白」の二人が、犯罪から足を洗って、旧交を温めているといったところだ。僕はこれをサーク代表作の一つにあげるのに躊躇しない。
ついでに、サーク作品へのスタンウィック出演作はもう一つあって、All I Desire(1953). 捨てたも同然の家に、ある日突然帰ってきた妻(母)・スタンウィックの奔放な行動が見物。僕らが期待するとおりのスタンウィックの魅力満載。
[追記 2011年6月26日]
2011年6月、『メロドラマの巨匠 ダグラス・サーク傑作選』と題する3本組のDVD-BOXが「ブロードウェイ」という会社から出た。収録作品は「南の誘惑」「僕の彼女はどこ?」「わたしの願い」。
「南の誘惑」(1937)はサークがまだ、デトルフ・ジールクだったドイツ時代の名作。本記事の中でも触れたが、僕が最初に見たジールク=サーク作品の一つ。「僕の彼女はどこ?」(1952)は、なんとジェームズ・ディーンが出演している、ミュージカル映画。これは、すでにキングから出たBOXセットにも収録されていた。「わたしの願い」(1953)は、この直前の追記で触れた All I Desire のこと。
3本バラ売りもしている。懐具合の許すところ、どうしても一本、というなら僕は「南の誘惑」を挙げる。映画好きで、この映画に興奮しないなんていう人がいるとは思えない。映像も物語も音楽も、すべてが忘れ難い。
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はじめまして。 Audio-Visual Trivia for Movie & Musicのkoukinobaabaです。
ダグラス・サーク監督の「悲しみは空の彼方に」の記事にリンクを張らせて頂きました。よろしくお願いします。
http://www.audio-visual-trivia.com/2006/05/imitation_of_life.html
ダグラス・サーク監督の「悲しみは空の彼方に」の記事にリンクを張らせて頂きました。よろしくお願いします。
http://www.audio-visual-trivia.com/2006/05/imitation_of_life.html
引用してくださってありがとうございます。たいして映画に詳しいわけでもない素人の思いつきを書いただけなのでお恥ずかしいかぎりです。

